20201015木

わこうのこだわり | わこう村 社会福祉法人わこう村

子どもといると、大人は若返ったり、元気になることがある。これは生きるエネルギーが高いところから低いところへ流れた証拠「子ども力」が大人を元気にし、あるいは若返らせ、子どもはわけた分落ち着きを手に入れる。ということで世の中持ちつ持たれつなんだと思う。

 それともう一つ、大人は社会のルールでがんじがらめになっていて、人間らしく生きにくいけれど、子どもは社会というルールに不慣れな分自由で純粋で、人間としての自然体で生きていられる存在だ。だから子どもが子どもらしくしていることは、子どもたちにとって大事なばかりか大人にとっても喜びであり、その子どもと付き合うことで、子どもから忘れかけている"人間らしく生きる"ことの大切さを学べて、大人も豊かになれるし、元気にもなれる。

●保育課程 和光の保育理念・保育方針ガイドブック

http://www.wakoh-mura.com/old/kodawari.files/guide-book2.pdf

「保育者・おとな」 :園長・台所スタッフ・事務スタッフも含めて、保育にかかわるすべての職員を意味します。指針では「保育士等」と表現しています。日常の保育の中では、「和光のおとな」「保育園のおとな」という言い方をしますが、これは学び育つのは子どもだけでなく、大人も育てられていることから、遊びや生活を共につくり出す共同生活者・共同研究者として水平・同僚的関係で子どもと向き合いたいので、先生=指導する人、子ども指導される人と役割で分けて向き合うのと違った「保育者・おとな」という言い方で表現するものです。  

 ●16号:地域で子育て文化の再生を目指す

こうした方針の切り替えが、当初からスムーズにいったわけではない。
 課題の一つは、「しつけの和光保育園」を期待していた保護者との「ずれ」だった。「そこを理解してもらわなくては本当の変化は起こせない」と、「園だより」や「クラスだより」を充実させ、子どもたちの園での様子を努めて紹介するなど、「伝える」工夫を積み重ねていったという。
 一方、園内部でも、保育者からの戸惑いの声が上がった。クラスごとでの行動時間が少なくなったために、「自分のクラスの子どもの様子が分からない」というのだ。
 「これについては話し合いの結果、担任という枠にとらわれずに全員で子どもを見て、こまめに情報を交換し合おうということになりました。 (中略)

こうした取り組みに際して、保育所と幼稚園との違いを意識することはあまりない、というのが、鈴木園長の基本的な考え方だ。「うちでやっていることは幼稚園でもできると思うし、保育所も幼稚園もいろいろだから一括りにはできません。もちろん、保育の時間が長いので『生活の場』という捉え方がしやすいといった強みはありますが」。
 それを前提に、今目指しているのは、「平成の子育て文化の中に“群れの共同性”をつくり直すこと」だという。(略)

「支援だからといって、専門家がすべてを引き取って、保護者と子との関わりを奪ってはいけない」と鈴木園長はいう。

子育て支援の最終目的は子育て支援が必要なくなること。